入札・出品方法
鉢金は鉄板三十二枚の矧重ねで、前後に稍膨らみを持たせた構成とする。天辺には金工五段の八幡座を据え、四天鋲と響孔は低く、笠印付鐶は中程に打つ。前正中の腰巻板付近に一本角本を立てるが前立は付随しない。後半分の下端には引廻しを思わせる毛植の痕跡を認める。眉庇と吹返は姫路革を鋲留せず貼り、縁を折曲げる。𩊱は鉄板札五段、肩摺板のみ根来調、他を黒漆塗とし、素懸に威す。裏は箔押。鉢金の漆は剥離箇所があり、ヒビも散見される。