入札・出品方法
17世紀 スペイン系 ゴルゴタの丘で磔刑に処せられたキリストは、息絶えて十字架から解かれ、横たわる。右脇腹から流れる血痕は、彼の死を確認した長槍の一突きを表す。背後のマリアは青衣を纏い天の主を仰ぎ見る。マリアの心臓を刺した剣は、聖母マリア深い悲しみを表象する。 カンバスに描かれた絵部は、大航海時代(17世紀)に本朝にもたらされたもので、天部を菊花と南蛮唐草、扉の表裏を楓の蒔絵で荘厳し、聖龕に加工されて欧州に里帰りして日本におけるキリスト教の教宣活動が成功したことを本国に伝えた。