西岡小十 朝鮮唐津茶碗

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出品オークション
品番
O-166
サイズ
13.5×13×8
商品カテゴリ
作者
西岡小十
最低入札価格
80,000円~
その他
付共箱(桐)

物語

西岡小十(大正六・1917~平成十八・2006)は唐津市に生まれ、昭和二十八年(1953)古唐津焼再現のために古窯跡の発掘を始めた。昭和四十六年(1971)割竹式登窯小次郎窯を開窯、昭和五十六年(1981)絵斑唐津の復元を完成させた。同年荒川豊蔵命名による登窯小十窯を開窯した。

 

<小十と平成時代> 

  唐津きっての名人と呼ばれた西岡小十の出世は、小山富士夫との偶然の出会いがなかったら、ありえないものだった。唐津の窯跡の盗掘屋であった小十に、陶芸家の道を勧めたのも、全面的な支援を惜しまなかったのも小山だった。その意味において、隠れた才能を発見し、育てあげた小山の唯一の作品が、西岡小十かもしれない。 

小山は、昭和の桃山古陶への回帰運動の参謀であり司令塔だった。北大路魯山人・川喜田半泥子・加藤唐九郎・金重陶陽、荒川豊三らの桃山古陶を強く意識した巨人が居並ぶ末席に、作品だけで立ち位置を得た。ただ巨人たちが平成を待たず亡くなったこともあり、昭和を冠した輝かしい名簿から小十だけが除外された。平成の半ばまで小十を生きた。真面目に無頼を生きた小十に相応しいようでもある。弊社の平成最後のカタログ(I05号)に、偉業を伝える「小特集 50点以上」を組むことできたことに心から感謝したい。

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