入札・出品方法
首部を欠くが、巻末により『説一切有部発智大毘婆沙論巻第十六』と知れる。黄麻紙を用い、鎌倉時代の「法隆寺一切経」黒印を継紙部ほかに捺す。法隆寺一切経は、奈良時代から藤原時代までに写経された経巻を集積して一具を成し、黒印捺印の目的はその散逸を恐れてと見られる。掲出は、その書風からも藤原時代の写経と推察される。九紙が伝存する。