入札・出品方法
雪を戴く山頭を遠景におき、松や紅白の牡丹、水仙と思しき草花などが咲き競う冬景の中、尉鶲をはじめ五種の小禽が遊ぶ。永徳画のような荒々しさは抑えられており、後続する狩野派大家の作とみて大過ないであろうが、作者の特定は至難である。作期については桃山後期を想定する。掲出は四曲一隻の構成で、各扇に引手の痕跡をみることから本来は御殿襖であったことが知れる。